HACCPでは危害を特定し、重要管理点で基準を設定することで監視し、発生を未然に防ぐシステムです。
では想定される危害には、どのようなものがあるのでしょうか。食品に関わる危害を大きく分けると、異物混入と食中毒になります。異物混入は不慮の場合と故意の場合を想定する必要があります。設備を使っていれば部品の落下が考えられます。また従業員が不満を抱えてわざと混入させるリスクもあります。金属探知機や私物の持ち込み禁止などのルールが必要です。
食中毒もHACCPの想定する危害の一つです。食中毒は細菌の増殖が原因で、そうならないためには温度管理が重要です。危険な温度帯と言われる10度から60度に出来るだけならないように注意しなければいけません。素材の受け入れから始まって、配送中まで温度を管理することで、増殖を最小限に抑えてリスクを減らすことができます。
HACCPでは加熱や冷却の温度を管理することが重要と考えていて、時間と温度を基準としてしっかりと監視しなければいけません。特に加熱後の冷却は危害の発生しやすい状況です。60度から10度以下まで下がる時間を最短にする方法を考えなければいけません。そのほかに清掃の不備も危険な細菌を付着させる原因になります。生物を扱う時には機材を変えるなどのルールを作っておきましょう。手洗いや従業員の衛生管理も徹底すべき項目です。考えついた危害は対策をすることで発生を防ぐ取り組みを行います。