HACCPに関する説明

HACCPとは食品衛生管理の方式のことです。

米国で宇宙食の衛生管理のために作成されました。日本語では「危機分析重要管理点」と訳されます。HACCPが注目されている背景には食品製造段階の変化があります。原材料の国際化が進み、微生物による汚染や金属などの異物混入の危険性が高まっています。こうした危機管理は従来、製造工程の最終段階での検査が中心でした。これを各製造工程ごとに定められた方法で検査をする方式がHACCPです。そうすることで、食中毒や異物混入によるトラブルを未然に防ぐ狙いがあります。

また、最終工程で不具合を見つけるよりもその前段階で見つけたほうが確実な対処が可能になります。認証を受けるには各種団体による認証と審査機関があります。各地方自治体が定めた基準に基づく認証、業界団体実施の認証、厚生労働省が行う認証などがあります。厚生労働省が定めている認証は「マル総」と呼ばれています。

缶詰やレトルト食品、かまぼこやはんぺんなどの練り製品、乳製品、清涼飲料水などが対象です。HACCPによる管理義務化の流れは着実に進んでいます。米国やEUでは一部の例外を除き、食品に関わる衛生管理にこれを適用するように義務付けられました。台湾や韓国、フィリピンでも適用義務化の動きは出てきています。日本からの輸出品に対しても特定品目でEUや米国、カナダ、メキシコなどがHACCP認証を必要としています。食品の安全対策は世界共通の課題です。

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